創立110周年記念企画 秩父鉄道110年の軌跡
第8回 変革期
〜近代設備の導入と新駅誕生〜
昭和48年のオイルショックは秩父鉄道にも少なからず影響を及ぼしましたが、一方で、CTC(列車集中制御装置)、ATS(列車自動停止装置)など、近代化設備の導入、新駅の開業、三ヶ尻線の開業など積極策を打ち出していきました。
三ヶ尻線開業
=三ヶ尻線開業=
貨物輸送では、当時の国鉄が上越新幹線建設に絡み、新設する熊谷貨物ターミナル駅へ集約される建設計画が打ち出されました。それまで使用していた武川〜三ヶ尻間の専用鉄道を熊谷貨物ターミナル駅まで延長し、昭和54年10月に三ヶ尻線が開業し、現在の秩父鉄道の線路の姿となりました。
運転方式では、運転保安の向上を図るためCTC(列車集中制御装置)という画期的な運転システムを昭和49年に導入。その後も、ATS(列車自動停止装置)や列車のワンマンカー化などを行い、平成10年にはCTCに運行管理システム(PRC)を付加した新しい列車集中制御装置を採用して列車運行管理を実施するなど、機械化・省力化を実現しました。
開業当時の「ひろせ野鳥の森駅」
=開業当時の「ひろせ野鳥の森駅」=
新駅はそれぞれの地域の要請により、昭和56年9月に「西羽生駅」、昭和60年3月に「明戸駅」、平成元年4月に「桜沢駅」、平成15年3月には「ひろせ野鳥の森駅」がそれぞれ開業し、現在の35駅の旅客駅になりました。